LOPOテラコッタプロジェクト:四川天府美術館
設計者:中国建築西南設計研究院有限公司
主任建築家:劉藝
所有者:成都市城市建設投資管理集団有限公司
四川省成都天府芸術公園内に位置するこのプロジェクトは、総面積約38,000平方メートルをカバーしています。展示面積は約13,000平方メートルで、13の展示ホール、4つの公共教育スペース、2つの学術講堂、6つの専門美術ギャラリーを備えています。天府文化を中核とした大規模都市総合美術館として位置付けられ、地元芸術の発展を収集・研究するとともに、国内外の現代美術史研究と芸術創作の動向にも注目しています。2022年MUSEデザインアワードで照明デザイン部門プラチナ賞を受賞しました。
成都市の花・芙蓉に着想を得たこのパビリオンは、人工湖の半島に建設されています。遠くから見ると、水面に浮かぶ芙蓉の花のように見え、巨大な花びらがゆっくりと開くように湖岸に優雅に佇んでいます。白い芙蓉の各花びらは一組の展示ホール群となっています。
主任建築家の劉藝氏は、美術館の独特な美観を表現するため、異形曲面金属屋根など多くの革新的材料を外装に採用したと述べました。各コンポーネントは工場で特注製作後、現場で組み立てられるため、施工は非常に困難を極めました。館内は高温圧縮竹ベニヤで包まれ、手作業で施されることで軽やかさと柔らかさを表現しています。正面入口両側の壁は、光沢のあるわずかに反射する曲面テクスチャー付きテラコッタパネルで構成され、光が軒先を照らすと、パネルも微かに輝き、テラコッタの外壁はさざ波のようなうねりを見せます。
このプロジェクトで使用されたパネルは約1,000平方メートルでしたが、不規則な曲線と層状効果を持つ独特の釉薬が要求されました。LOPOの技術者は数回の実験を重ね、特別な釉薬を採用してパネルを焼成し、建築家が求める黒点付き灰色地にサテン調メタリック表面を実現しました。これにより、美術館全体の設計コンセプトを完成させる重要な「パズルの一片」となりました。
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