このプロジェクトは青島市の金鶏大道と城大線の交差点南東側に位置しています。総建築面積は31,090平方メートル、総プロジェクト投資額は約2億1千万元で、档案収蔵・展示教育・校外教室・相談・学術交流・文化レジャーなどの機能を統合した総合公共建築です。建物は地下1階、地上4階で、2019年中国高品質建設プロジェクト賞を受賞しました。
威海档案館は「都市の象徴・文化の窓」というデザインコンセプトに基づき、積層型の方形要素を組み合わせ、墨・印章・海水・岩礁のイメージを抽象的に表現し、硯を開く勢いを比喩的に示すことで、威海の档案文化の都市的魅力と文化的内包を描き出しています。また、設計コンセプトと呼応する方形窓もプロジェクトのハイライトの一つです。档案館という特殊性から、日照と紫外線防止に関する設計要件が比較的厳しいため、各ファサードには建物構造と機能エリアに応じて不規則に方形窓が配置されています。施工チームはBIM技術を活用して方形窓のレイアウトを緻密に最適化し、遮光要件を満たしつつ、建物外観の自然で調和の取れた美学を追求しました。各ファサードは内部レイアウトに沿って設計され、様々な縦長窓と方形窓が見事に配置されています。
威海档案館(空撮動画)
建物の外装の大部分は黄褐色のテラコッタパネルを採用し、档案館の深い文化的蓄積を表現しています。南側ファサードは主にオフィスエリアで、採光性を高めるためガラスカーテンウォールを採用。局部にテラコッタロッドカーテンウォールを使用し、ファサード全体の立体感を増強しています。北側ファサードはグレーテラコッタで部分的に区切られています。
設計初期段階で、所有者の省エネルギーと環境配慮型建設への要望に応え、建築家はファサードの主要材料としてテラコッタカーテンウォールを選択しました。テラコッタ外装パネルの空洞設計は優れた遮音性能を発揮します。天然粘土を高温焼成したもので軽量かつ硬度が比較的高く、建築用テラコッタファサードの等圧原理・水導板システム・閉鎖式目地の施工方法が完璧なカーテンウォール排水システムを構成しています。プロジェクトの外断熱層には防水透湿膜も装備されており、テラコッタ外装システム施工後、雨水の侵入を効果的に遮断し壁体を保護します。
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